SDGs×教育=Regeneration?

SDGsとは

日本での認知度もようやく3割を超えてきたSDGs。
あらためて確認し、自身に引き寄せたいと思います。

SDGsとは、Sustainable Development Goalsの略で、「持続可能な開発目標」を意味します。
地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)」ことを誓い、
すべての国、すべての人が主体的に取り組むべき目標。
以下の17の目標と、169のターゲットから成ります。

1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任、つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

目標4には「質の高い教育をみんなに」が据えられていますが、これに限らず、SDGsを達成するためには教育が欠かせない、その鍵となる、といっても過言ではないと思います。

SDGsウェディングケーキ

SDGsの目標はそれぞれ等しく重要ですが、3つの階層があり、密接に関わっています。
以下は、ストックホルム(スウェーデン)にあるレジリエンス研究所長のヨハン・ロックストローム氏が示すモデル。

目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」を頂点として、「経済圏」「社会圏」「生物圏」によって構成され、また並び方には意味があります。

まず土台となるのは、地球で暮らす上で必要不可欠な「生物圏」。
その上に、生活する上で必要となる「社会圏」。
この2つがあってはじめて、国や世界の経済発展を目指す「経済圏」が機能します。

ESD(持続可能な開発のための教育)

ESDは、Education for Sustainable Developmentの略で、「持続可能な開発のための教育」の意味です。
2002年、持続可能な開発に関する世界首脳会議にて提唱されました。

目標であるSDGsに対し、ESDは方法であるため、SDGsの目標に貢献する教育がESDだといえます。
また、20年に改訂された新しい学習指導要領では、前文と総則で「持続可能な社会の創り手」が明記され、要項内のいたるところに「持続可能な社会づくり」の文言が見られます。

持続可能な社会をつくっていくことが、その担い手を育てる教育を実践していくことが、いかに必要かを見て取れます。

学校教育で取り入れるには?

何も大きな改革をしなくとも、つながりを意識すれば、SDGsを普段の授業の中で取り入れることができます。
たとえば、社会科の「食生活」の単元で考えてみます。

日本の保存食から「飢餓をゼロに」、
環境負荷の少ない有機農業で「安全な水を世界中に」、
生ゴミをバイオマスにして「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、
技術やアイデア次第で新しい”農”「働きがいも経済成長も」、
自給率の向上とフェアトレードから「人や国の不平等をなくそう」、
食料廃棄物や過剰包装をなくす「つくる責任、つかう責任」、
持続可能な漁業を支え「海の豊かさを守ろう」、
たとえばパーマカルチャーによる「陸の豊かさも守ろう」
…など、いくつもの目標を網羅し、授業を展開することができそうです。

また「総合的な学習の時間」では、教科に縛られない横断的な学びができ、時間の縛りもないため、長期的なプロジェクトとして行えます。
学習はアウトプットしてこそ定着する(先に紹介したラーニングピラミッドも参照)といえるので、この時間を活用しない手はありません。

そうなれば、よりつながりを意識し、より自分ごととして捉え、より行動につながる学びになるのではないでしょうか。

日本での実践事例

SDGsへすぐれた取り組みを行う企業・団体などに贈られる「ジャパンSDGsアワード」では、第1回目に江東区立八名川小学校が、第2回目には山陽女子中学校・高等学校の地歴部が、第3回目では徳島県上板町立高志小学校大牟田市教育委員会が選ばれています。
(それぞれの取り組みについては、名前からリンク先へ飛び、ご覧ください。)
また、事例をまとめた報告としては、こちらが詳しいです。

上記に加え、新渡戸文化学園の実践を紹介したいと思います。
同校では、生徒の幸福値に主軸を置いた授業未来授業デザイン」を実施しており、英語と理科の2科目にSDGsを組み合わせた授業を展開しているそう。
理科を担当する山藤旅聞先生は、SDGsが採択された翌年(2016年)から早くも授業に取り入れています。
教えないこと」を大事にし、生徒自らが学びたくなるよう、会話を通して意欲を引き出しているとのこと。
(授業の詳しい様子はこちらから、ぜひご一読ください!)

何を学ぶか、どこで学ぶか、どう学ぶかを、自分で決める
そんな主体的な学びが、日本の、世界のスタンダードになればと、していきたいと、思います。

そして、101カレッジ。

サステナビリティ(持続可能性)の実現にもほど遠い現状ですが、最近「リジェネレーション(再生)」という言葉が注目されているようです。

その背景には、サステナビリティの概念だけでは、地球規模の社会課題は到底解決できない、という危機感が。
単に「持続していく」では足りず、私たちの生き方そのものが、あるべき豊かさを戻していくものでなければならないのです。

そのための活動を、そのための学びを、101カレッジでは目指し、考え、創っていきたいと思います。Shall we?

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